新緑を行く
青森にも初夏が訪れてきました。 そんな初夏の国道7号を南に走らせてみます。
車で走っていると、山の新緑がやさしい色を織りなしてとてもなごみます。
国道のすぐそばの畑にも木が植えてあって、白い花が咲いているのに気が付きます。
近寄ってみると。桜なんでしょうか? でもちょっと違うような。
畑で作業をされていた方に聞いてみると、りんごの花だそうです。
弘前周辺ではりんごが栽培されているんですね。 あとで調べてみると弘前はりんごの生産量が日本一なんだそうです。 もう桜は散っているものもあるようですが、りんごはちょうど満開のようです。 作業をされていた方は、りんごの受粉をしていたんだそうです。
軽やかに
国道7号線を弘前から南に車を走らせると、大鰐温泉、碇ヶ関温泉など有名な温泉だけではなくて、たくさんの温泉の看板をみかけます。 青森は温泉が多いんだそうです。 どれも入ってみたいんですけど、きょうは別のところへ。
国道7号と接続している東北自動車 碇ヶ関ICを通過してしばらく走ると「鹿角 小坂」方面 国道282号の分岐がみえてきます。 この分岐を国道282号へ入り、少し山の方へ入っていきます。
すると、山の上の方に東北自動車の陸橋がみえている近くに看板がでていました。 “古遠部温泉”(ふるとうべ)です。 きょうはここに行こうと思います。
この看板を左折して1Kmほど舗装された坂道を登ります。 ところどころアスファルトが壊れていて砂利道もあります。 道幅は車一台ほどですが、すれちがえるように広いところがいくつかありました。
山の緑は輝いていて、緑のシャワーを浴びているような気分です。
古遠部温泉
ありました。古遠部温泉です。川沿いに建物がありました。駐車場に車を止めて入ってみました。
木造の鄙びた温泉を想像してもらえればいいと思います。 ロビーの受付で入浴のみをしたいというと、320円ですとのこと。 なんとも安いですね。 ちょうどロビーには、一見して風呂上りという老夫婦が汗をぬぐっていました。 お風呂どうでした? と聞くと「いやぁ~お湯があふれるほどで、よがった。」と言われました。 地元の方ですね。 津軽弁では、“よかった”は“よがった”のように濁音になるみたい。
お風呂はロビーからは階段を下ったところにありました。 斜面に沿うように建物が作ってあるからでしょう。
お湯は薄濁りで、少し熱め。 湯口からはじゃぶじゃぶと源泉がそそがれていて、それが湯船からあふれています。 入っていると、窓から見える山の緑が気持ちいいです。 お湯が少し熱めということもあるんでしょうけど、お湯が小川のように床を流れているので、ベテランの方は寝そべっていました。 なんだか岩盤浴みたい。 真似してみると、これがまた気持ちいいんです。 目を閉じると、鳥のさえずりも聞こえて、なんだか寝ちゃいそうです。
湯船は大きくて、8人くらいは一緒に入っても大丈夫そうでした。 温泉は、少し塩っぽい感じで、鉄分を感じます。 成分が濃いからでしょうね、 お風呂の床は赤茶色になっていました。
洗い場はシャワー付のカランが一つだけありました。カランすらない鄙びた温泉があることを考えればあるだけでもありがたいです。
お風呂上りに脱衣所から山を眺めていると、山の風が心地いいです。涼んでいると、ぽつぽつとお客さんが来ていました。山合いの温泉にしては人気があるのでしょう。 お風呂の外を見ると、川までかけ流しのお湯が流れていて、そこも赤茶けていました。
温泉分析表をみると、敷地内に源泉があって、1分間に478Lも湧いてるんだそうです。 だからあんなにじゃぶじゃぶと源泉かけ流しなんですね。
せっかくなら次回は宿泊もしたいと思いました。
Information
- 料金:
- 320円
- 泉質:
- ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉
- アクセス:
- 車で弘前から30Km およそ1時間。