ぶたのしっぽ

失われた温泉の復活

十和田湖といえば、四季折々に美しい自然を楽しめるところです。 東側には渓流を散策できる奥入瀬があります。

十和田湖から流れ出る川は奥入瀬渓流だけなんですけど、その西側にも八甲田山などを源にするいくつかの川があります。 その一つが浅瀬石川(あせいしかわ)です。 その浅瀬石川源流域にひっそりとあるのが温川温泉(ぬるかわ)です。

温川温泉に一軒だけ残された温泉宿 温川山荘は、惜しまれつつ3年前2014年に廃業されました。 知る人ぞ知るといった秘湯だったのですが、、、 その温川山荘が営業を再開したと聞き、さっそく出かけてみました。

温川温泉は、浅瀬石川の源流部にあるため最寄りの市街地までは20Km以上離れています。 ただ国道102号線沿いなので車で行くことができます。

温川山荘

最寄りの黒石市街から28Km。渓流沿いに温川山荘入口の看板がありました。 渓流にかかる橋を渡った先に建物があります。

駐車場 バス停

この看板のある橋の向かいに駐車場があります。

そばに弘南バスのバス停もあります。 朝と午後の2便だけの運行です。

温川山荘

こちらが温川山荘です。正面にある玄関を入って声をかけるとご主人がでてきました。 温泉に入れますか?と尋ねると、入れるとのこと。

入浴料は500円でした。 ご主人に案内してもらって、まずは内湯へ。

温川温泉の内湯

総ヒバ張りの内湯はとても趣があります。温泉は無色透明でとても気持ちがいいです。 もちろん源泉かけ流し。 ただ少々熱い。 というのも源泉は75度あって冷ましつつ湯舟にいれているようです。

ちゃんとカランのついた洗い場もありました。

この日はまだ営業をはじめて間もないこともあって先客は1名だけでした。お湯につかって窓越しに紅葉が楽しめます。

泉質

Wikipediaによれば泉質は塩化物泉と書かれていました。塩気は感じませんでしたけど、そうなのでしょう。 あと源泉温度も58度となっていました。ご主人からは75度と聞いたのですが、、、

木製の階段

こちらには露天風呂もあります。 さきほど入った玄関に川沿いに出る扉があって、そこから川沿いに降りる階段がありました。

温泉川温泉 露天風呂

露天風呂は脱衣所こそ男女別ですが、湯舟は一つ。男女混浴です。 わりと大きな露天風呂で、男女2組が離れてゆったり入れるくらいあります。

露天風呂は渓流を臨みながら樹々の紅葉が楽しめます。 露天なのでお湯が適度に冷めてちょうどよい湯加減でした。 山の中なのであまり人目は気になりませんが、お湯が無色透明なので女性は恥ずかしいかもしれません。 タオルを巻けば大丈夫でしょう。

露天風呂 紅葉

お湯はパイプから注がれています。 見上げると赤く色づいたカエデがきれいでした。

お風呂上りはお肌がすべすべするいいお湯でした。

お風呂上りにご主人と話ができました。紅葉がキレイでよかったと言うと、実は朝が最高なんですと。 朝もやの中でゆっくり露天風呂に入るととても気持ちいいそうです。

そういえばランプの宿のお風呂も朝とっても気持ちよかったのを思い出しました。

渓流と紅葉 渓流と紅葉

温泉で温まった後は道路沿いの渓流と紅葉をしばし楽しみました。 奥入瀬とは違って、誰もいません。時折、地元の人でしょうか車が通るだけです。 都会のストレスで疲れたら、こんな自然に抱かれたところに温まりにくるのも悪くないと思います。

ふれあい駐車場

国道102号線を黒石方面から来ると、虹の湖を越えて、ランプの宿で有名な青荷温泉こちらも過ぎ、山間の集落が終わった先に「ふれあい駐車場」という案内が出てきます。 そこから150mほど先が温川山荘です。