ぶたのしっぽ

賃貸でモール敷設

だんなです。引っ越しをすることになったので、引っ越し先でのLAN配線をどのように敷設するか悩んでいました。

今回の物件は2LDKでインターネット接続用のLANコネクタがリビングの窓際にあって、そこにWiFiルーターを置くと一番離れた部屋からは電波が弱くなってしまいます。 物件の中央にWiFiが置けるとどこからも平均的に安定して使えるはずです。

そうするためには窓際から中央までLANケーブルを伸ばさなければいけません。 LANケーブルを床にはわせてもいいのですが、見た目がいまいちなのと掃除がしにくくなります。 そんな時に重宝するのがモールと呼ばれる配線カバーです。

無線中継

WiFiを利用して窓側から中央などに無線で中継接続をすることも可能ですが、現状の最速規格を使ってもせいぜい100~200Mbpsほどなので、今回は有線LAN 接続を使用して1Gbps (= 1000Mbps)を延長することにしました。

モール

モールはプラスチックのカバーで、配線を隠してスッキリとみせることができると同時に配線を保護することもできます。 モールと壁はモールに付いている両面テープで貼り付けます。 敷設はとっても簡単だし、モールはホームセンターやネットで1mが200円ほどで販売されています。

賃貸ならではの悩み

賃貸では壁に穴を開けたり、壁紙を剥がしたりするのは認められていません。 例えば壁に木ネジをグリグリネジこんだり、壁に貼り付けるフックを付けたりすると、退去する時、それらを外すと穴が残るし、壁紙がはがれて破れて痕がクッキリ残ります。

賃貸で物件に傷をつけると契約時の約束にそって原状回復が求められます。 一般的には、契約時に支払った“敷金”の中から、原状回復に必要な清掃や、先ほどの壁の穴埋め、剥がれた壁紙の補修などが行われて、清算されます。

基本的には契約によって、物件に傷を付けたりしてはいけないという約束をするのが賃貸なわけです。 当然、モールを貼り付ければ退去時に剥がすと壁紙が剥がれて傷つきます。これはできれば避けたいところです。

分譲住宅や分譲マンションでは個人所有なので何をしても問題ありませんが、そこから賃貸に引っ越すと大きな制約を受けますが、“所有”していた頃の気持ちで“つい”やっちゃうんですよね~。

傷つけない方法は?

そこで壁紙を傷つけずにモールを貼る必要があります。 ネットで検索すると2つほどその方法が見つかります。

一番多いのは、マスキングテープ(マステ)を使う方法です。 マステはセロテープとは違って、貼ってもすぐに剥がせて痕が残りません。 元々、素材に色を塗ったりする際に絶対に塗らない部分を“マスク”するためのものなんです。 最近はカラフルなマステが女性に人気で様々なデザインに利用される方が多くなりました。

マステを壁紙に貼ってからモールを貼り付ければ、退去時にマステを剥がせばキレイに剥がせて痕も残らないという触れ込みです。

マスキングテープの上にモールを貼る

写真ではわかり難いので、マステを青い点線で強調しました。

しかし、マステはあくまで一時的な貼り付けを想定しているので長い時間貼り付けると、接着面が剥がれたり経年劣化で硬くなって壁紙を傷つける恐れは否定できません。

定期的にマステを剥がして、再び貼りなおせば維持できる可能性が高まります。しかし、貼りなおすということは、モールに着いていた両面テープも貼り直しになります。

貼る時は簡単だけど、後で補修というか貼り直しするのはちょっと大変そう。

永続性の高い方法

他に壁紙を傷つけずに一度貼ればokみたいな方法は無いのでしょうか?

ネットを検索するとありました。PPクラフトフィルムという厚さ0.2mmほどの透明なフィルムを使う方法です。

PPクラフトフィルム

PPクラフトフィルムは、薄くて硬いプラスチックフィルムです。 ホームセンターやネットで販売されていて、大きさにもよりますが650x460で400円ほどです。

これを必要な大きさにカッターナイフなどで切って、壁にホッチキスで固定します。

フィルムをホッチキスで固定

写真では透明なフィルムがわかりずらいので青い点線でフィルム示しました。 まずホッチキスを大きく開いて、芯を直接挿せるようにします。 こうするとホッチキスの芯は壁に突き刺さってフィルムは壁に固定されますが、ホッチキスの芯は細いので、壁の傷は最小です。

実際にやってみとこんな感じです。

ホッチキスでフィルム固定

こうしてフィルムを固定して、その上からモールを両面テープで貼れば、フィルムの経年変化は最小で剥がれる懸念も少なく、壁への損傷はホッチキスの小さな芯痕だけです。

同じような仕組みを応用した“壁美人”という商品があります。壁美人は壁に棚などを傷つけずに設置できるすぐれものです。

今回使ったモールは一番小さい1号モールで、壁に接する面が15mmなので、PPフィルムを幅25mmにして上下のマージン5mmをとれるようにして敷設しました。 ホッチキスは10cm幅で上下にずらしながら打ちましたが、強度を高めるならもっと密度を高めて打てばよいと思います。

PPフィルムを使ったモール貼り

壁に接する鴨居にPPフィルムを貼ってモールを貼り付けた様子です。

WiFiの設置

LANを壁に沿って敷設するためにPPフィルムを使用して、モールでカバーをしました。やはり横方向への敷設ではLANケーブルとモールの重量がかかるので強い貼り方が必要だと感じました。 半面、垂直方向への敷設だとモール自身の重量以外はかからないので軽い敷設でもかまわないと思いマステを使ってみました。

壁にWiFi機器設置

マステは経年変化が非常に心配なので継続して確認をしていきたいと思います。