ヨーロッパで格安SIMを使う
だんなです。先週までヨーロッパを旅行してました。 旅行するときはやっぱりスマホが使えるととても便利です。 ドコモだと海外で使うと一日1,980円です。 海外WiFiルーターをレンタルするとだいたい一日1,500円くらいなので、ドコモよりは安いです。
でも海外だと往復の飛行機に乗っている間は使えないし、空港やホテルではフリーWiFiがあるので、必要なのは移動中や観光中などに限られます。 海外WiFiを旅行日数で借りると、例えば8日間だと、8 x 1,500 = 12,000円にもなります。 意外と高いです。
そこで、現地で売っているプリペイドSIMを使ってみようと思い立ちました。 まずは、いま使っているスマホのSIMロックをドコモショップで解除してもらいました。 手数料は3,000円と消費税。
SIMロック規制
現在、日本のスマホはドコモやKDDIに限らず基本的にはSIMロックされていて、スマホ本体と提供されたSIMは固定された設定になっています。 ドコモの場合、機種によってはこれを解除して別のSIMを使えるようにできます。 現在は、この手続きに費用がかかっていますが、総務省の指導? 省令改正? で、来年の5月以降に発売される新製品からは基本的にはSIMロックをしてはいけない事になりました。 通信会社の手続等はまだ公表されていませんが、おそらく無料でSIMロックを解除できるようになるのではないかと思われます。
2015年夏モデル
SIMロック解除オンライン手続き (ITmedia)
今回、最初に訪れるのはベルギーのブリュッセルです。 ネットでベルギーのプリペイドSIMを検索するとBASEという会社がよさそうだとわかりました。
ちなみにBASEのウェブサイトは日本からだとめちゃくちゃアクセスに時間がかかります。現地では普通に使えました。
ブリュッセルのBASE店
BASEのお店は開店が午前10時です。 開店前から数人並んでいました。 番号札をもらって、待っていると15分くらいでわたしの番になりました。
プリペイドSIMが欲しい。スターターキットでいいよ。というとすぐに出してくれて、€15でした。およそ2,000円ほど。 住所を聞かれたので、旅行中だと言ったらそれでokでした。 あと、アクティベーションしてねと頼みました。
だめかなぁと思ってたけど念のためドイツ行くんだけど使える? って聞いたら、使えないと言われました。 まぁしょうがないかな。
パッケージの中にはSIMカードが入っています。切れ込みがはいっているのでミニSIMまたはマイクロSIMとして使えます。
iPhoneはナノSIMなので、このSIMでは使えません。
SIMに付けられた電話番号は、製品パッケージ裏のシールに書いてあります。この番号でプリペイドした€15の範囲で通話もできます。
セットアップ
まず電源を切る前に、モバイルネットワークの設定でデータ通信と、ローミングをオフに設定してから電源を切ります。
操作方法は、まずスマホの右下にある三本線を押して、本体設定を選びます。
次に上の方にある“無線とネットワーク”の一番下に“その他”というのがあるので押すと、普段隠れている詳しいメニューが出てきます。 この中で“モバイルネットワーク”を選びます。
通常の状態だと、データ通信にチェックがついているので、データ通信とローミングの両方のチェックを外します。
この状態で電源を切って、裏蓋を開けて今入っているSIMを抜いて、購入したSIMを入れます。 電源を入れるとPINを入れてロックを解除するように促されるので、"1111"を入れます。
PIN番号は、SIMカードの裏に書かれていますが、基本的にはBASEの場合、3Gだと1111で、LTEだと3333か1234のようです。
定額制の申請
プリペイドSIMを購入した時に店員さんが一緒にくれたパンフレットに定額制の申込み案内がありました。 定額制を申請しなくてもネットは使えるのですが、従量制なのですぐにプリペイドした€15を使い切ってしまうおそれがあるので定額制を申請することをおすすめします。
全部フランス語なので読めませんが、SMSで1985に送ると€5で500MB使えるようになるらしいです。 ネットによれば€10で1024MBまで使えるという記事をみかけたので、そうしようと思います。
スマホのアプリにメッセージというのがあります。ショートメッセージを送るためのもので海外ではSMSと呼ばれています。
このアプリで、電話番号に"1985"、メッセージに"surf10"を送ります。
メッセージを送るとフランス語で、申請の受付をした旨返ってきます。そして、正しく受付されると数分後に、手続き完了のメッセージが返ってきます。
とりあえず1024MBまで定額で使えることになりました。この費用は€10で、プリペイドSIMを買った€15に含まれているので追加費用はかかりません。
次にモバイルネットワークの設定にあるアクセスポイント名を選びます。機種によっては、BASE標準のアクセスポイント名がすでに設定されているかもしれません。 設定されていない場合は画面右下の三本線を押して、「新しいAPN」を選びます。 名前に"base"、APNに"gprs.base.be"、ユーザ名に"base"、パスワードに"base"をいれ、画面右下の三本線を押して「追加」します。 すると"base"というアクセスポイントが表示されるので黒い丸のところを押して選択します。
これで設定は完了なので、モバイルネットワークのデータ通信のチェックを入れると、ネットできるようになります。 正しく設定できると、画面右上の電波強度のマークのところに"3G"と表示されるようになります。
3Gなので動画だとコマ落ちしますが、普通にネットは使えました。また、テザリングもできたので、一緒に行ったかみさんのスマホからもネットがみれました。
ベルギー国外での使用
BASEの店員さんはベルギー以外では使えないと言っていたので鵜呑みにしていたのですが、その後、オランダで使えることを確認しています。 BASEのウェブにはEU加盟国では海外ローミングできると書かれていました。
BASEの場合、ベルギー以外で使用する際には、モバイルネットワークの設定でローミングにチェックをいれます。 ただし、海外ローミング(ベルギー以外での通信)では、0.25MB / €1なので、あっという間にプリペイドした料金の範囲を超えて使用できなくなるので、できれば海外ローミング定額の申請をされることをお勧めします。
BASEの海外ローミングは、€5で100MBまで使用できます。
BASEのオランダでのローミング会社
試しにオランダでローミングしたところ、KPNやTMOが選択されました。
申請方法は、SMSで"1914"に、"dataeu5pre"を送ればいいようです。わたしは間違って、"1910"に"dataeus"を送ったところ受付はされましたが、手続き完了のメッセージは来ませんでした。(^_^;;
たぶん従量制のまま使っていたのだと思います。
日本に帰国してからBASEのSIMからドコモのSIMに戻す時は、海外で飛行機に乗る前に電源を切ると思うのですが、その時に、モバイルネットワーク設定で、データ通信と、ローミングの両方のチェックを外しておくことをおすすめします。 日本に帰国して、SIMをドコモに戻したら、その後、モバイルネットワークのデータ通信のチェックを付けてください。
不便なこと
ドコモ以外のSIMを使うと、ドコモメールが使えません。こうなると、ドコモのSIMに差し戻しても、アドレス設定をやりなおすよう言われます。 しかし、アドレス設定はドコモのネットワークでしかできないので、結局のところ一度でもドコモ以外のSIMを使うと海外にいる状況ではドコモメールが使えなくなります。
それでは不便なので、ブラウザでドコモのメールを読み書きすることができます。詳しくは、その設定方法を紹介しますので日本にいる時に準備されることをおすすめします。
追記
ドコモのスマホは、2014-2015冬春モデルからナノSIMを使っています。モデル番号がSO-01Gのように末尾に"G"が付いているものがナノSIMを使っています。このモデルにはマイクロSIMは使えないので注意が必要です。 プリペイドSIMを入手する場合には、自分のスマホのSIMの大きさをよく確認することをおすすめします。
※海外でのスマホの利用に関しては、ここでご紹介した内容を鵜呑みにせず、必ずご自身で確認されるようお願いします。 筆者は、ここでご紹介した内容について一切の保証をしかねます。
※この記事は、ドコモの2012年冬モデルF-03Eを使っています。ホーム画面はドコモ・パレットUIを使用していますので、多くのドコモのスマホで同じ操作ができると思います。