修理について思う
だんなです。やってしまった。
デジカメをテーブルから落としてしまったんです。 その結果は、液晶が表示されなくなりました。 機種はオリンパス E-PL5 です。
ちょっとした不注意でした。 あーーー、、、なんとかならないだろうかと思うのが元技術者の性です。 背面の液晶をチルトさせたり、本体と液晶が接続されているフレキを触ってみたり。
すると、まれに液晶が正しく表示されるんです。 うーーん、これは落下による影響で、フレキに損傷が発生したか、本体あるいは液晶側のコネクタに不良が発生したのだろうと推定しました。
コネクタ抜けであれば分解して正しく設置すれば治せます。 しかし、フレキの破損などであればお手上げです。
フレキ
フレキは、フレキシブルケーブルの事です。 薄い電子回路を透明なプラスチック状のもので覆っています。色は黄色からオレンジ色や茶色でしょうか。
困りました。 カメラを日常的に使っているので、修理に出せば少なくとも一週間は使えません。 代替機を新たに購入することをまず考えました。 しかし、オリンパスの同じモデルの最新機種はまだ発表されたばかり。 価格はまだこなれていません。 では、1世代前は? E-PL7の価格を調べてみても最新機種とそれほど変わらない価格です。
せこいわたしは、中古も調べます。 しかし、価格はそれほどこなれていません。では同じマイクロフォーサース規格を持つパナソニックのLumixも調べてみましたが、期待したような価格のものはありませんでした。
いま必要だからといって代替機を購入するのはあまり得策ではないと判断しました。 結論としては素直に壊れたものを修理する方がよいと考えました。
修理
ネットから修理依頼を行って、故障したカメラを修理先に送付しました。 修理代金は、個別見積もりとなっていました。 故障の状態を確認してから必要となる修理代金を提案してくれるようです。
故障品が修理先に到着してからメールで連絡がありました。 修理代金は15,550円!
かなりショックでした。 先に推測を書いたようにフレキの交換だけであれば数千円で済むかなと期待をしていたからです。
しかし冷静になって元技術者として考えてみました。 故障個所を細かく突き詰めていく作業には高度な技術が必要なのは明らかです。 しかも時間がかかります。 更に突き詰めた故障個所だけを交換したとして、故障の影響が他に及んでいない事を保証することは困難です。 また、交換部品のストックと交換手順の平滑化にも課題があります。 交換する部品点数が少ない方が手間も技術も平均化できます。 フレキだけ交換してもらえればというわたしの願いは、こうした手間や部品の保管、更には実際に修理をする人の確保などを考えると無理な期待だったと考えることもできます。
オリンパスは修理見積金額を提案して承諾するか止めるかの選択をさせてくれます。 わたしは悩んだ末、修理の承諾をしました。
土曜日の夜に故障して、日曜日に修理先に送付して、火曜日の朝には修理見積が届き、、、夕方に修理承諾して、修理が始まりました。
金曜日の夕方に電話で修理完了し発送した旨連絡がありました。受け取ったのは、日曜日の午前中でした。 修理品の発送から到着を考えると確かに一週間でした。
結論からいうと修理にかかった費用は、15,552円 + 1080円 (発送費) = 16,632円でした。これを受け取りに際に支払いました。
修理明細によれば、技術料が8000円、部品代が8000円となっていました。 今回の修理では液晶は新品になっています。 そのことを考えれば極めて妥当な費用だと理解できます。
でも、元技術者としては、とても悩ましいところです。 本当に液晶装置全体を交換する必要があったのだろうかという思いです。 せこい話で申し訳ないのですが、フレキの交換だけであれば少し安くなったのではという思いはどうしても消えません。
液晶装置の全体が8000円だとして、フレキだけなら1000円もしないでしょう。 しかし、先に述べたように故障個所をきめ細かく見定めることは極めて高度でかつ時間を要する作業です。 時間を短縮して、困っている利用者に対して速く原状回復をすべきです。
修理されたデジカメを手にして、どうにも納得できない元技術者は、忘れる以外にすべがありません。 やっぱり大切なものは大切に扱わなくては、、、